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M&Aコラム

異業種M&A IT大手のサイバーエージェント プロレス会社を買収!!

メディア事業への進出に力を入れているサイバーエージェントが2017年9月22日にプロレス会社のDDTプロレスリングの買収を行いました。

クリック広告からスタートしたサイバーエージェントはもともとは広告代理店としての事業のみでしたが、 多数の新規事業立ち上げ、資本提供など広告分野以外への進出・投資も積極的に行っています。

サイバーエージェントは最近では、 アニメやスポーツ、ニュースに音楽、格闘技など幅広くチャンネルを展開するインターネットテレビの「Abema TV」に力を注いでいます。
2017年5月には亀田興毅をつかったボクシング系のイベントを放映し、若者の注目を集めるなど格闘技×メディア運用での成功実績も積むことができました。

サイバーエージェントが買収したDDTプロレスリングとは

DDTプロレスリングは今までになかった「路上プロレス」を行うなど、 既存のプロレスの概念とは異なるプロレススタイルが人気のプロレス団体で多くのプロレスファンを抱えています。

1997年に設立され設立より20年を過ぎたDDTプロレスリングとIT大手のサイバーエージェントとがM&Aを行うことには双方ともにメリットがあります。

興行としてのプロレスは、全盛期に比べ売り上げを落としておりファンの数も減少傾向にあります。 インターネットメディアの魅力を高めたいと考えるサイバーエージェントとM&Aを行うことで、より多くのユーザーにプロレスそのものや団体所属のプロレスラーの魅力を伝えることができたり、広告代理店が企画するような新しい切り口でのイベントの開催をすることも可能になります。
亀田興毅をつかったボクシングイベントの成功により、サイバーエージェントはそういった可能性をDDTプロレスリングに対し提示することができました。

メディアとしての魅力を高めたいサイバーエージェントと、プロレスの魅力をより多くの方に伝えたいDDTプロレスリングがM&Aを行うことは半ば必然と言えるのかもしれません。

プロレス会社とのM&Aの理由 サイバーエージェントのメディア戦略

サイバーエージェントの事業の柱は大きく3つあり、 広告事業・メディア事業・ゲーム事業と分かれます。

2017年3Qの決算発表ではメディア事業の売上は64億円、営業利益は-47億円。
多額の赤字を出しているメディア事業ですが、 サイバーエージェントの藤田晋社長はメディア事業の赤字に関して「問題ない」という意向を発信し続けています。
メディア事業はサイバーエージェントにとって事前投資にあたります。
新規事業を次々と行い、他社への投資にも慣れているサイバーエージェントは各事業に対する「損切り(損失が多額になることを防ぐために、事前に決めた損失許容ラインを割り切った際、すぐに損失を確定すること。)」を徹底しています。
メディア事業以外の柱である広告・ゲームの各事業が前年同期比でそれぞれ営業利益が、10.3%、17.1%成長しており、事業の基盤が整っているからこそメディア事業の先行投資赤字にも耐えることができています。
「損切」ラインを冷静に見据えたうえで同社が発する「問題ない」との意向はメディアの成長が順調であることを意味します。 現に同社がAbemaTVの目標はAbemaTVがマスメディアになることとAbemaTV立ち上げ時より公言しており、マスメディアの定義としてはWAU(週間アクティブユーザー数)が1000万を超えていることとしています。
決算発表の資料によると2017年6月に568万WAUを達成しており、 サービスが開始して1年2か月で目標に対し、56.8%の目標達成となります。
十分に好調なサービス成長速度と言えますが、 今回のM&Aによりさらに成長が加速することが期待できます。
今回のDDTプロレスリングとのM&A以外にもメディア事業にとってプラスに働くようであればさらにM&Aを進めていくことも考えられます。

M&A先を考えるにあたって

サイバーエージェントとDDTプロレスリングのように自社の事業の本質を捉えたうえで、 今の事業と親和性のある他業種とのM&Aを行うことは自社や顧客だけでなく株主にとっても魅力的です。
自社の価値をさらに高めることができることもあります。

M&Aの情報収集は継続的に行い、 自社にあった会社とのM&Aを行いましょう。

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