日本最大級のリサイクルショップを運営する「コメ兵」は2017年12月にシューズ関係のEC運営企業2社の買収を発表しました。
コメ兵は東証二部上場企業であり、2018年1月に発表した第3四半期の累計売上も前年同期比13.3%と好調です。
ですが、買取・販売業はメルカリをはじめとするフリマアプリの台頭などにより競争が激化している市場です。
コメ兵がさらに売上を上げていく上で今回買収した二社はどのような役割を担っていくのでしょうか?
コメ兵が買収した二社 「イヴコーポレーション」「アークマーケティングジャパン」とは今回コメ兵が買収した企業はともにシューズ関係に特化したECサイトを運営しています。
イヴコーポレーションは、プレミアムスニーカーに特化したEC販売・実店舗経営企業です。
正規代理店以外に並行輸入の独自ルートをもち競合のプレミアムスニーカー販売業社に対しても優位性を持っています。
アークマーケティングジャパンは、靴磨きセットなどシューケア用品の販売を行っています。
一点一点の売り上げは多くありませんが、継続して1人のユーザーからの売り上げを上げ続けることが可能なため、LTV換算では決して低くはありません。
顧客のロングテールニーズに幅広く対応が可能であることが強みです。
EC系企業2社の買収により「コメ兵」が得るものとは?
幅広い分野のリユースを手がけるコメ兵ですが、フリマアプリの台頭により競合他社やプラットフォームとのさらなる差別化の必要性が高まっています。
イヴコーポレーションとアークマーケティングジャパンの買収によって、コメ兵はファッションリユースの分野の中でスニーカー・シューケア商品に関してのさらなる専門性や入手経路を得ることになります。
この買収によって一定を超える部門の収支向上がみこめればコメ兵はさらにM&Aに取り組んでいくことが可能になります。
広くシナジーを得たり、新規事業に取り組むだけではなく、既存事業の強化を図ることもM&Aに期待できる成果です。