M&Aコラム

時価総額1000億円超のメガベンチャー メルカリのM&A戦略とは!?

Yahoo!がインターネット上のオークションサイトYahoo!オークションを開始したのは1998年。
それから約20年がたち、「ヤフオク」の名称は個人での売買やフリーマーケットのユーザーに広く愛され国内シェアNo.1の位置を不動のものとなりました。

インターネットは国民全体に普及し、生活になくてはならないものとなりました。
インターネットのツールはパソコンからスマートフォンへと移り変わり、 インターネットの個人売買の市場に大きな動きが起きています。
それをけん引するのが、創業から4年で時価総額1000億円を超えるまでに成長したメガベンチャーのメルカリです。

海外からも注目されるメルカリの成功はどのようにして成し遂げられたのでしょうか?

M&Aだけではない! 数多くの企業が参入するフリマアプリ市場

日本国内のスマートフォンの普及率は78%を超えていると言われています。
また、内職や副業・パラレルキャリアの一つとして個人売買をする方もかなり多く、 スマートフォンにおけるCtoCのニーズが爆発的に増加しています。
ユーザーニーズに応える形でフリマアプリが多数ローンチされ、CtoC市場は大変賑わっています。

統合型やヤフオクのような統合型、ファッションやハンドメイドなどの専門マーケット型、EC型などそれぞれに独自性をもったフリマアプリが続々と公開されています。

メルカリやラクマ、LINE MALL(現在は終了)、フリル、minneなど実に多くのフリマアプリがあり、利用者側も一種類だけではなく、複数のフリマアプリを併用しています。

圧倒的ダウンロード数!業界一位のメルカリのM&A戦略!

メルカリのダウンロード数は2017年9月現在で国内5000万件。
これは競合のラクマの400万件と比較して12倍以上と驚異的な数字です。
また、フリマアプリの利用者別のデータでもメルカリの利用率はフリマアプリ利用者全体の94%とまさに圧倒的な数字です。

これだけのユーザーを獲得したメルカリが初のM&Aの相手に選んだのは、 フリマアプリ「スマオク」運営のザワットです。

スマオクはブランド品オークションサイトであり、越境ECにも挑戦しているフリマアプリです。
同じフリマアプリといえど、メルカリとは随分と毛色が異なります。

今期初の黒字を出すことができたメルカリは、 今後の展開に関してもより積極的に考えていると思われます。
スマオクとのM&Aを皮切りに、CtoC市場でのM&Aをさらに進めていくのかもしれません。

初のM&Aを行ったメルカリが次に見据えるのは?

フリマアプリでは動画によるリアルタイム販売=ライブコマースが盛り上がりつつあります。
メルカリでも2017年7月31日にメルカリチャンネルという名称で新たに始めたサービスですが、 メルカリ以外にもディー・エヌ・エーが運営するラッフィーやSHOWROOM株式会社が運営するSHOPROOMなど各企業がサービスの立ち上げを行っています。
競合のYahoo!も2017年11月に参入を決定しており、メルカリチャンネルの今後のシェアの伸びによっては同事業に置けるM&Aの実施に踏み切るかもしれません。

今までも積極的な投資を行ってきたメルカリが、 黒字化やライブコマース市場への参入以降、どのようなM&A戦略をとっていくのか?
CtoC市場では目の離せない内容です。